最近では小児科の診療は、感染症、アレルギー、発育発達、予防接種、その他、この5つが大きなテーマといわれています。この5つのテーマすべてに対し、当クリニックでは皆様に最善の医療を提供できるよう取り組んでいきたいと思います。
しかし、さらに詳しい検査が必要な時や、体調等から入院が必要な時には、お近くの入院施設のある病院へと速やかにご紹介します。
また小児外科、整形外科、皮膚科、耳鼻咽喉科、眼科等の病気のときは、それぞれの専門医をご紹介しておりますのでご安心ください。
当クリニックでも、風邪や気管支炎などの呼吸器疾患や、水痘(水ぼうそう)、 麻疹(はしか)、風疹(三日ばしか)、ムンプス(おたふくかぜ)などの伝染性疾患、 とびひ、水イボなどの感染症の診療を行っています。小さなお子さまが対象ですので、「できるだけ負担のないように」をモットーに診療しています。
しかし必要な場合は、以下に示すような諸検査を行い、早期に確定診断・治療・周囲への流行防止ができるよう努めています。
ご存知の方も多いと思いますが、最近では小児科での感染症の診断には、のど・鼻・便の検査など、結果を受診当日に聞いて帰ることのできる迅速検査が頻用されています。以下のようなものがあり当科でも使用しています。 インフルエンザウイルス、RSウィルス、ヒトメタニューモウィルス、溶連菌、アデノウイルス(のど・便)、便ロタウィルス、便ノロウィルスなどです。ただし1歳以上のRSウィルス検査や、3歳以上の便ノロウィルス検査は自費になることがありますので十分ご注意ください。
小さいお子様には強い症状が出うる、RSウィルス感染症の軽症化を目的に、「シナジス」という薬剤(予防接種ではありません)を注射する場合があります。ただし注射できるお子様は限られています。詳しくは受付まで。なお、最新の感染症流行状況は以下をご参照ください。
広島市感染症情報センターアレルギー疾患は、今や国民の3人に1人以上が持つようになりました。多くの子どもたちは軽症~中等症であり、治療薬の進歩や病気の理解が進み、保護者の方の理解とやる気があればかなりコントロールできる時代になってきました。しかし一方で、喘息の発作、皮膚のかゆみ、花粉症の症状、また食物アレルギーによる食事制限の問題や強いアレルギー(アナフィラキシー)などで生活の質が損なわれてしまうことも多々あります。当クリニックでは、アレルギー専門医だけでなく、アレルギー専門看護師である小児アレルギーエデュケーター2人を含めたスタッフ全員で診療にあたっています。とりわけ、アレルギーの原因となるアレルゲンを正確に診断しその対策を立てることと、症状を確実にコントロールすることを心掛けています。
食物アレルギーで大切なことは、正しい診断に基づく必要最小限の除去、早期の除去解除にむけて食物経口負荷試験による確認、アナフィラキシーを起こしたときの迅速かつ的確な対応です。悲しいことですが、いまだに食物アレルギーのための除去食を、血液検査の結果だけに頼っているお子さまを時々見かけます。当クリニックでは、診断のために重要である「食物経口負荷試験」を積極的に行っています(要予約)。また誤食によって起きる症状への対応は、一人一人のお子さまで異なるので、ご家族と共に考えています。
また、長期にわたる過度の食事制限(特に鶏卵)を湿疹の状態が悪いまま継続した場合、栄養面で問題となるだけではなく、食物アレルギーそのものを悪化させたり、気管支喘息やアトピー性皮膚炎などを発症・増悪させやすくする可能性のあることが最近強く示唆されています。このことについても、できるだけ早いうちから長期にきちんと対応すべきと考えています。
まず喘息で大切なことは、10年前とは劇的に診断や治療が変化したことです。治療ガイドライン(小児気管支喘息治療・管理ガイドライン)にきちんと基づいて診断治療(吸入ステロイド薬を積極的に使用することを含む)すること、乳幼児の喘息を早期診断・治療し重症化を予防することが、お子様の現在と将来にとって大変重要です。
環境整備の指導、呼気一酸化窒素(FeNO)測定やスパイロメトリーなど呼吸機能検査による評価、ピークフローメトリーでの喘息管理指導、吸入手技指導の実施、本人及び家族に対する喘息教育などを繰り返し行っています。
アトピー性皮膚炎は、痒みある湿疹が長期間持続する病気です。このため痒みにより睡眠障害や集中力の低下が起こるばかりか、皮膚の色素沈着を起こして不登校など心の病気に関連することも時々みられます。
治療の大原則は、湿疹のおこる原因を考え解決し、スキンケアを徹底して皮膚のバリア機能を整え、外用ステロイドホルモン剤により皮膚の炎症を抑えることです。食物除去は食物アレルギーの関与が確実な場合のみに行うべきです。当クリニックでは、専門の看護師(小児アレルギーエデュケーター)を主としたスキンケア指導(皮膚の洗い方、軟膏の塗布方法)を積極的に行っています。ステロイドホルモンはすべての人間の体内で毎日産生されていて、通常の使用方法では副作用は起こりません。いずれにしても、長期間のケアが必要な場合が多く、「ステロイドのみの治療」や「ステロイド以外のみの治療」のような、バランスを欠いた対応にならないように努めています。
アレルギー性鼻炎や花粉症では原因となるアレルゲンの確認がまず重要です。その上で原因を避ける生活指導や程度にあった適切な薬物療法を考慮します。小児のアレルギー鼻炎や花粉症は、なかなか治癒しないことや気管支喘息と強いつながりがあること等が最近わかってきました。薬物療法はどれも根本的な治療にはなり得ません。なお、当クリニックではダニやスギ花粉が原因の鼻炎に対する舌下免疫療法をすでに一部のお子さまに開始していますが、この舌下免疫療法により治癒する可能性もあります。
かけっこなどの運動で咳き込んだり、夜になると咳が出て睡眠不足になるなど育ち盛りのお子様には大変つらい病気、「小児ぜんそく」。そんなぜんそくの改善に向けて日々少しでも楽しく付き合って頂くために、当クリニックではかわいいアイテムをご用意しております!
そのアイテムの名前は「元気ノート(ぜんそく日記)」!当院ではこのかわいいノートを小児ぜんそくと診断された方にピークフローメーターと一緒にお渡ししています。 ピークフローメーターで計測した日々のピークフロー値(喘息の状態を把握するための指標)などをノートにチェックすることで喘息の状態をいち早く知ることができるため、改善に向けて適切に対処することができます。 また、かわいいデザインから「お子様が計測を嫌がらなくなった!」とご両親からも大好評です!
日々のつらい闘病生活と少しでも楽しく元気に付き合って頂けるよう・・・ 当クリニックでは引き続き次のおもしろアイテムの発掘/開発に取り組んでいきます!お楽しみに!
ぜんそくのお子様にピークフローメーターと一緒にお渡しする計測ノート。かわいい男の子と女の子用のものをそれぞれご用意♪
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
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9:00〜12:00AM | |||||||
2:00〜3:00PM | |||||||
3:30〜6:00PM |
=予防接種・健診専用時間帯(予約制ではありません) *休診日/火曜午後・木曜午後・日曜・祝日 *院長の学会出席などにより、臨時休診となる場合もございます。(携帯サイトでも確認できます) *2016年5月から、午後の一般診療の受付終了時刻が午後6時から午後5時へと変更になります。ご注意ください。
生後1ヶ月から5歳くらいまで、お子様の成長の節目節目において、発育・発達のチェックと病気や異常の早期発見を目的として乳幼児健診を行っております。3~4か月健診や1歳半~2歳健診、3~4歳健診は集団健診を受けられるのが望ましいでしょう。
また、子育てのお悩み相談や離乳食の進め方などについてのご説明も行っております。
診療の種類 | 費用(税込) |
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乳幼児健診 | ¥6,000 |
血液型検査 | ¥1,200 |
普通診断書・入園診断書 | ¥3,200 |
赤ちゃんはお母さんの体から様々な病気に対する免疫をプレゼントされて生まれてきますが、この免疫も生後数ヶ月で無くなってしまい、その後は赤ちゃんが自分で免疫を作る必要があります。そこで役立つのが予防接種です。予防接種をすることで赤ちゃんの身体に免疫ができ、病気に対する抵抗力が飛躍的に向上します。法律上、予防接種を受けさせるのは保護者の任意となっていますが、できる限り予防接種を受けさせて、お子様の健やかな成長をサポートしていただければと思います。
当クリニックでは、B型肝炎ワクチン・BCG・四種混合(ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオ)ワクチン、MR(はしか・ふうしん)ワクチン、水ぼうそうワクチン、ヒブ〈インフルエンザ菌〉ワクチン、肺炎球菌ワクチン、ヒトパピローマウイルス(子宮頸がんなど)ワクチン、日本脳炎ワクチンなどの定期予防接種の他に任意で、おたふくかぜワクチン、インフルエンザワクチン、A型肝炎ワクチン、髄膜炎菌ワクチン等様々な予防接種を行っております。 日本小児科学会の予防接種の同時接種に対する考え方(日本小児科学会Webサイト) 日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール(日本小児科学会Webサイト)
自費で接種するワクチンは、予告なく金額が変更になる場合があります。どうかご了承ください。
予防接種を受ける場合、保護者(親権を行う者または後見人)が同伴することが原則となっていますが、やむを得ない理由で保護者が同伴できない場合には、接種を受ける方の健康状態をよく知る親族などが同伴すれば接種を受けることも可能です。この場合、保護者が記載した委任状が必要です。 なお、保護者の同伴なしで受診されるケースは、以下の①〜③が考えられます。このうち、①と②に委任状の提出が必要です。 ① 祖父母など保護者以外の成人が同伴する、中学卒業未満の子。 ② 高校生世代(18歳未満)の1人での来院。 ③18歳以上の方。 ①用と②用の書式を添付しましたので、プリントアウトしてお使いください(記入し予診票と一緒にクリニック受付に提出してください)。
予防接種委任状のダウンロードPDF形式の文章をご覧頂くには、Adobe® Reader™ プラグイン(無料) が必要です。お持ちでない方は「こちら」から入手できます。
ワクチンの種類 | 費用(税込) |
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B型肝炎 | 3回接種 1歳以上10歳未満 ¥5,700(1回あたり) 10歳以上 ¥6,700(1回あたり) |
おたふくかぜ | 2回接種 ¥6,000(1回あたり) |
A型肝炎 | 3回接種 ¥8,500(1回あたり) |
髄膜炎菌(メンクァッドフィ) | 1回接種 ¥25,000 |
帯状疱疹(シングリックス) | 2回接種 50歳以上 ¥23,000円(1回当たり) |
ワクチンの種類 | 費用(税込/1回あたり/自費の場合) |
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ロタウイルス(5価・ロタリックス) | 3回 ¥9,500(1回あたり) |
五種混合(DPT-IPV-Hib) | ¥22,000 |
四種混合(DPT-IPV) | ¥12,000 |
三種混合(DPT) | ¥5,100 |
二種混合(DT) | ¥5,100 |
不活化ポリオ(IPV) | ¥10,000 |
日本脳炎 | ¥7,000 |
麻しん風しん混合(MR) | ¥10,000 |
BCG | ¥10,000 |
肺炎球菌(プレベナー13・バクニュバンス) | ¥11,000 |
ヒブ | ¥8,000 |
HPVワクチン(シルガード9・子宮頸がんなど) | ¥28,200 |
水痘(水ぼうそう) | ¥8,500 |